母親という役割ができるのも長い人生でみると今だけだから時短勤務で働く

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出産・育休後に働き方を変えたワーキングマザーの体験談シリーズ。

保育園のお迎え時間の都合など育児を優先させるために、正社員からパートや正社員だけど時短勤務というように働き方を変えた(変えざるを得なかった)経験のあるワーママの体験談です。
これから同じ様な悩みを抱えるワーママに少しでも参考に、少しでも勇気を与えられれば・・・

今回は、正社員ですが6時間の時間短縮勤務で職場復帰したシステムエンジニアとして働くワーママの体験談です。

この10年でワーママに対する会社や周囲の理解もよくなり、実際一人目の育児休業後の復職後には昇格した

(仕事内容や責任、給与などの待遇面はどのように変わったか)
給与とボーナスは時間短縮分控除されますが、仕事内容や責任は特に変わりません。

この10年でワーキングマザーに対する会社や周囲の理解もずいぶんよくなりました。実際一人目の育児休業後の復職後には、昇格する機会もいただきました。ただ管理職になるには、やはり「時短ではね」と言われています。

会社の規定には制限は書かれていませんが、現在の上司としては時短勤務者を昇格対象として推薦することは難しいと考えているようです。ただ別の事業所では時短勤務者が管理職になった例もありますので、仕事内容や責任範囲など含めて、上司に左右されるところが大きいと感じています。
 

母親として子どもと接する時間を少しは持ちたかったし、食事もきちんと作りたかったため時短勤務を選択

(なぜ働き方を変える決断をしたのか。また、その決断の過程での困難や葛藤)
母親として、子どもとも接する時間を少しは持ちたかったですし、食事もきちんと作りたかったためです。母親という役割ができるのも長い人生でみると今だけだと思いましたので。

私は所属する部門では、時間短縮でのSE職種の復職者第一号でした。そのため、始めは上司もどう扱っていいのか分からなかったようで、適当に入れられたプロジェクトが大変だったりと苦労もしました。

ただ、働きながらの子育てとはどういうものか、私自身がどういうバランスで仕事をしていきたいか、短い時間でどのように貢献しようと考えているか、などを地道に1つずつ理解していただけるように伝えていくことで、今は安定して時短勤務ができるポジションをいただいています。

仕事一辺倒で育児は一切奥さん任せで働いてきた男性上司は、ただ悪気なくわかっていないだけという場合が多いと感じました。自分は何をしたいか、組織に対してどんな貢献ができるかを、発信していくことの重要性を改めて感じました。
 

毎日はバタバタで、週末はくたくた、キャリアも停滞気味だけどワーママを続けてきてよかった

(ワーママとして働き続けることについての悩み・感じたこと)
時短とはいえ家事もそれなりにこなすため、やっぱり毎日はバタバタで、週末はくたくたです。時々持ち帰りで仕事をすることもあります。

更に子どもが小学校に入ると、行事はすべて平日なので、半休、全休、早退などで対応しないといけません。先述のようにキャリアも停滞気味ではあります。それでもやはり続けてきてよかったと思っています。

私の後にも多数の女性が出産で辞めることなく復職してきてくれています。ただ、今所属している組織に対して「時短勤務で働くワーキングマザー」の一例を示すことができましたし、それをみて続いてくれる人も増えてきたので、勤務時間は短いですが会社にも貢献できていると感じています。

あと、家族も「皆で協力し合う」という雰囲気で過ごすことができていて、主人も子どももできることはやってくれるので、バランスがいいと感じています。

なんとなく専業主婦がスタンダードのように思いがちですが、よく考えてみれば祖父母世代以前は、共に畑に出ていたり、自宅で商売をしていたりと、母親も食べるために働いていたわけですから、むしろ今のこのスタイルの方が自然なのではないかと、お手伝いしてくれている子供たちをみていると思ったりしています。
 
(システムエンジニア)