働く女性の職業紹介シリーズ。その職業を選んだきっかけ、その職業について嬉しかったこと・辛かったことなどを実話をもとにご紹介します。その職業に就くひとがひとりでも増えるきっかけとなれれば・・・
今回は、看護師として働く女性のストーリーです。看護師の母親の影響を受けて、小さい頃から看護師になることを決意。今でもやりがいをもって看護師として活躍する姿が想像できます。
母親も看護師で小学生から今まで看護師になる夢はずっと変わらなかった
(看護師になったきっかけ)
母親も看護師で小さいころから話を聞いていたので看護師という職業を身近に感じており、小学生位から自分は看護師になるものだと考えていました。
人の役に立つ仕事で、元々人とかかわるのが好きだったこともあり看護師になる夢は小さい時から今まで変わりませんでした。
憧れというよりは看護師にならなければならないという責任感も感じていました。
懸命の看護で意識不明から奇跡的に回復した患者/家族から感謝の言葉を頂いたときは嬉しかった
(看護師になって嬉しかった思い出・良かった経験)
今は集中治療室で働いているので、重症な患者さんが多く、生命の危機にある状態の方も多くいらっしゃいます。
ある高校生の女の子が意識不明の状態になってしまい、一時は命の危険があり元の生活に戻ることは難しいと言われていたのですが、まだ若い彼女のためになにかできることはないかと毎日チーム一丸となり一生懸命家族の方とも関わりながら看護をしていました。
その方が奇跡的に少しずつ意識がもどってきて半年という長い経過の中で回復していき、一般病棟にうつった以降、車いすで遊びに来てくれたり、転院が決まった時にあいさつに来てくれた時には本当に嬉しかったです。
元の彼女の状態に戻りつつあり、その子の母親に「本当に大変な時に皆さんに支えて頂いて、この子も私も頑張ることができました。本当にありがとうございました。」と言われた時にはとても感動し、看護師になってよかったなと思いました。
看護師は人の死と密接にある職業。亡くなった時は虚無感を感じる。
(看護師になった辛かった・苦しかった経験)
やはりこの職業は人の死と密接にあるので、入院されておられる方が亡くなった時は虚無感を感じます。
その方もすごく頑張って、私たちも精一杯頑張ったけれどそれが報われなかったときは「あれでほんとうによかったのか。もっとしてあげられることがあったのではないか」とずっと心に残り、辛いです。
人の命を預かる仕事なので、気を抜けず常に緊張感がある仕事なので精神的にものすごく疲れます。
また、高齢者の方は入院して環境が変わることで混乱してしまい、怒りっぽくなったりする方もいらっしゃって、殴りかかられたり、けられそうになったりすると本当に怖いです。
そういうときは理性が働いていない状態なのでいくら説得しても、暴力が止まらなくなっているので身の危険を感じることがあります。
看護師は人の命を預かるという責任の重い仕事。けれど人として成長できる素晴らしい職業。
(看護師を目指す方に一言)
看護師という職業は精神的にも肉体的にも本当に大変な職業なので、中途半端な気持ちでは勤まるものではありません。
しかし、日々患者さんに大切なことをたくさん教えて頂き、人間としても成長できる素晴らしい職業だと思います。
人の命を預かるという責任の重い仕事ですが、たくさんの方がその人らしく生きられるよう、元気になれるようお手伝いできるのは大変やりがいを感じられます。
また、国家資格なので一度資格を取れば日本全国で就職することができ、結婚・出産を経験しても一生続けられ、そうでなくても一人で十分生活していけるだけのお給料はあるのでプライベートも充実させることができます。
(兵庫県/看護師)