国家資格で働く女性の職業紹介シリーズ。
今回は、臨床検査技師として働く女性のストーリーです。
その職業を選んだきっかけ、その職業について嬉しかったこと・辛かったことなどを実話をもとにご紹介します。
その職業に就くひとがひとりでも増えるきっかけとなれれば・・・
「理系・実験好き・化学が好き」この要素に当てはまる資格が臨床検査技師であると思い取得を目指すことに
(臨床検査技師になったきっかけ)
大学に一度行きましたが、このままOLになっても自分がやりたいことではないのではないかと考え、国家資格を取ることを決意しました。
そこからはどの国家資格にしようかと公立図書館へ行き資格の本を読み漁りました。
その中で、
「理系・実験好き・化学が好き」
この要素に当てはまるのが臨床検査技師じゃないかと考えこの資格を目指すことにしたのです。
目指すものが決まれば一直線に勉強が出来て進路も無事に決めることができました。
検査による異常の早期発見で患者に貢献できたときは、検査技師として嬉しく感じる
(臨床検査技師になって嬉しかった思い出・良かった経験)
臨床検査技師は、人の血液や体液・尿、細胞を細胞レベルで検査する仕事です。
過去に顕微鏡にて患者さんの尿検査をしているときに、患者さんの細胞に異常なものを見つけました。
それは早期発見につながる悪性細胞のかけらでした。
早期発見することで早期に治療ができ、その患者さんの治療方針を決めるにも大事な要素になるため、検査技師として患者さんに貢献できたことがとても嬉しく感じました。
また、医師の治療方針を左右するのは、血液検査や細胞検査の結果です。
もちろん、ほかの画像検査も大切な要素ですが、血液検査結果は、直に体内の状態を反映しているので、医師の判断材料には欠かせません。
その検査に毎日かかわっていることが誇りでもありました。
検査結果を迅速で出してほしいと医師からの依頼があれば、それは頼りにされていることそのものを表していて、その要望に応えることが出来ることが、患者さんへの良き医療だと思うと、やりがいを感じていました。
検査結果は治療に欠かせないものなのに、検査技師の存在を知らない患者が多いのが残念
(臨床検査技師になった辛かった・苦しかった経験)
検査結果は治療に欠かせないものであるのは変わりませんが、どうしても治療に直接かかわるわけではないので、患者さんが私たちのような検査技師の存在を知らないのがほとんどです。
「臨床検査技師です」っといっても、
「なにそれ?画像を撮ってくれてたひと?」「病院では何しているひと?受付のひと??」っと言った勘違いが多々あります。
検査というのは、病院の本当の内部で行っていることが多く、患者さんは立ち入り禁止になっているので臨床検査技師の存在を知らない人が多いのです。
そういう時に、「検査技師は、血液検査をしています」とか「尿検査をしています」とかそういったアピールが出来れば、たくさんの医療従事者が医療にはかかわっていることを理解してもらえるのに、と思います。
もっともっと検査技師が、一般の患者さんにとってオープンな存在でありたいと感じます。
血液検査・超音波検査・細胞検査とその分野毎に技師としてのレベルアップが出来るので目指して欲しい
(臨床検査技師を目指す方に一言)
臨床検査技師の仕事は、検査機器の機械化が進み就職口も少なくなっているのは臨床検査界では有名な話です。
しかしながら、臨床検査技師になったからには次のステップを目指すと仕事にも良い影響を与えることが出来ます。
血液検査でも、超音波検査でも、細胞検査でも、就職してからはその分野ごとの認定技師の資格を目指すことで、技師としてのレベルアップが出来ますので、その分野のエキスパートとして頑張ることが出来ます。
検査技師を目指す人には、そういったエキスパートの資格を目指してほしいと思います。
そのために、学生のころから自分がどの分野に進みたいのか、その先にはどういった認定資格があって、そのためにはどこの病院に行きたいのか、どんな検査室で仕事をしたいのか、考えながら学生生活を送るといいです。
学生のみなさん、是非、頑張ってください。
働く女性の働くレシピからのアドバイス
いかがでしたか?
医療の現場には、たくさんの資格保持者がいて、患者さんのために日々それぞれの役割を担っています。
検査技師というお仕事は、なかなか普段お目にかかる機会は少ないですが、医師が治療方針を決めるための重要な役割を担っていることでしょう。
もっともっと現役の検査技師からも情報発信をしていくことで、検査技師の存在が際立ってきたり、検査技師の資格取得を目指すひとが増えることにもつながっていくと思いますので期待しています。
(臨床検査技師)