働く女性の職業紹介シリーズ。
今回は、食で人々を健康に導く献立のプロ、管理栄養士のストーリーです。
一見華やかなイメージの管理栄養士の裏側や、努力次第では、多様な働き方が期待できそうな様子が伝わってきます。
その職業を選んだきっかけ、その職業について嬉しかったこと・辛かったことなどを実話をもとにご紹介します。
その職業に就くひとがひとりでも増えるきっかけとなれれば・・・
痩せるためにはどんな栄養素をどれだけ摂ればいいのか?が管理栄養士になるきっかけ
(管理栄養士になったきっかけ)
もともと食べることや料理が好きでしたが、管理栄養士を目指した直接のきっかけとなったのは、中学生の時に太りたくないと思って、どんな食べ物にどれだけのカロリーがあるのかとか、いつもの食事より少ないカロリーでも風邪をひいたり、肌荒れを起こしたりせずに痩せるには、どんな栄養素をどれだけ摂ればいいのかをという本を買って読んだことです。
食べ物って、ただ美味しいとかおなかいっぱいになればいいだけじゃないんだな、と思ったことから栄養に興味を持ち始めました。
どんな料理も見た瞬間に摂れるカロリー栄養素がわかっちゃうから便利
(管理栄養士になって嬉しかった思い出・良かった経験)
だいたい、どんなお料理を見ても(よっぽど見たことがない、材料も不明な異国の料理とかじゃなければ)、そのお料理にどんな材料がどのくらいの量入っているか分かるので、見た瞬間に、そのお料理から摂れるカロリー栄養素が分かります。
外食などでも、最近太り気味だから、こっちじゃなくてあっちのお料理を頼もうとか、最近ビタミンE不足だから、○○を食べようとかの判断が考えることなく、見た途端にできるので便利です。
また、学生時代からかなりの量の材料を切るので、お料理をする時にも、材料を手で持ったり、目で見ただけでどのくらいの大きさできればどのくらいの重さかということが分かるようになり、野菜などをピッタリ30g、50gなどで切ることができるので便利です。
体力勝負の職場が多く、勤務先によっては早朝出勤も
(管理栄養士になって辛かった・苦しかった経験)
管理栄養士の仕事は、結構、体力勝負の職場が多いかもしれません。
調理担当だと、火を使いますし、湯気が立ち上って高温多湿です。
そこで立ち仕事で、1回に100人分とかの調理をするので、浴槽みたいに大きなお鍋に舟のオールみたいなしゃもじでかき混ぜたり・・・。
それから、朝食の調理担当だと、かなりの早朝の出勤の職場があります。
病院や老人ホームなどで、7時の朝食提供に間に合うように4時台、5時台出勤の職場も多いようです。
私の職場は、調理担当ではないので、朝は8時出勤とか9時出勤とかです。
病院勤務の時は、やはり病院には重い病気の方もいらっしゃいますので、私の目の前で患者さんが意識を失ったり、担当の患者さんが亡くなったりすると、ちょっと平常心ではいられないですね。
華やかな職業ではないけど、生きて行く上でプラスになる管理栄養士という職業
(管理栄養士を目指す方に一言)
管理栄養士の仕事は、地道に計算をしたり、献立を考えたりと、華やかな職業ではありませんが、身に付けた知識は、必ず毎日の食事に役に立ちますし、自分の健康だけでなく、家族の健康を守ることもできます。
友人・知人が健康診断で病気が見つかったりした時に相談されても、アドバイスをしてあげることができて、生きていく上でプラスになる職業だと思います。
管理栄養士の仕事は多岐に渡るので、
プロスポーツ選手の栄養管理
食品メーカーでの製品開発
企業勤務
保健所勤務
保育施設や学校勤務
病院勤務
老人ホーム勤務
執筆活動・講演
など、自分の努力次第で様々な経験ができて面白いと思います。
(東京都/管理栄養士)